えびねこゆるふわblog

ゆるふわでいきましょう♪

革命を起こす人はすごい

ちょっと前になるが3月に2夜連続で放送されていた『キッチン革命』というスペシャルドラマの録画を観た。
管理栄養士の資格を持ち、食に関心のある私にとって大変興味深い内容のドラマだった。

1話は『料理レシピの生みの親』である香川綾さんをモデルとしたストーリー
2話は『ダイニングキッチン』を発明した女性建築家浜口ミホさんをモデルとしたストーリーどちらも実在する方のお話。

1話は戦前と戦時中、戦後時代の話。栄養学がまだ日本では広まっていない時代、栄養失調で病気や死に至る人もいた。そんな中、ビタミンB1が欠乏して起きる『脚気』という病気に罹った患者に主人公は薬ではなく食事でなにかできないか目をつける。ビタミンB1欠乏で『脚気』になることは、私も学生時代に習った記憶がある。今では医療従事者や栄養士などは当たり前の常識となっているが、現在でも偏食の若者や持病のある人には見られることがあるようだ。


✎『脚気』ってなに❓

◆ 原 因 ◆
ビタミンB1不足により発症
人の体はビタミンを自力で合成することはほとんどできないので食べ物から摂取して補う必要がある。
かつて日本人は玄米食を主食としていたので自然と補食していたが、ビタミンB1を含まない白米食が普及した江戸時代から脚気の症状が出始め、明治時代や大正時代にかけては結核に並ぶ2大国民病といわれるほど多く発症した。
今では日本人の食生活が向上した為、脚気を発症するものはほとんどいないが、糖質の過剰摂取、インスタント食品を常食としている人、ビタミン吸収に障害のある胃切術後の患者、ビタミン喪失量の多い血液透析中の患者などには今も発症のリスクがある。
またアルコールを多量に摂取し続けるとビタミンB1を多く消費するため、脚気を発症する要因となりえる。

◆ 症 状 ◆
ビタミンB1が不足すると、まずはイライラ、倦怠感、食欲の低下などの症状が現れる。また、末梢神経や中枢神経に異常が生じ、手や足の先に痛みやしびれが出るようになる。さらに進行すると筋力が衰え、感覚障害がでて歩行が不自由になる。
また膝下をたたくと足が跳ね上がる膝蓋腱反射がなくなり反応しなくなる。
重症化すると同時に心臓機能が低下し、心拍数の増加、手足のむくみ、胸水が溜まるなどの症状が現れる。最悪の場合は心不全により死に至ることもある。

 

他にも目分量で料理をされていた時代から、栄養バランスの良い、おいしい食事を誰でも作れるように、調理人の作った料理の調味料の分量を天秤秤やメスシリンダーで測って記録していくという地道な作業で『料理カード』(今でいう料理レシピ)を初めて作りあげたり、計量カップや軽量スプーンも生み出した。
私は、変なところA型気質で適当にできなく計量カップも計量スプーンもレシピもないと美味しい料理は作れないので今の時代に産まれてよかった😀       
昭和の時代、男性が社会に出て女性は家を守るのが当たり前の中、女性が社会に出て良い考えを持っていても、結果を出さなきゃなかなか認めてはもらえない厳しい時代だったようなので現在はだいぶそのような考えは古いものとなったのかなぁと思う。

2話は戦後の『ダイニングキッチン』誕生のお話。
昔は土間といって土を固めて作られた台所で、冬は寒く煮炊きする窯、洗い場、調理台の導線が悪く何歩も行ったり来たりする効率の悪い作りであった。
しかし、建築家浜口ミホが外国のキッチンの利便性、ステンレスシンクの導入などを台所の大革命を起こした。
これも決められた範囲の坪数に収まるキッチンを試行錯誤し、時には無理をお願いしながら作りあげられたおかげで今のキッチンがあるのだ。

何かが生み出されるのは、その物事について疑問を持ち、もっとこうしたい!とかこういうものがあればとかという好奇心、研究心を持って形にされたお陰で、私達も快適に過ごすことができる。
私はこのストーリーのように発明できるタイプではないので、私には何ができるのか改めて考えたいとも思った。